2016-01-29
子育てから学ぶ チームマネジメント 「甘やかす と 甘えさせる」
甘やかす と 甘えさせる
これは先日、まだ1歳の息子が通う保育園の保護者会で、ある先生が仰った言葉だ。
「こどもを甘やかす事と甘えさせる事は全く違います、決して甘やかさないで下さい」 「まだこどもだし話しもできないし、言っていること分からないよね、と流さないでください」 と。
どれだけ面倒くさかろうと、こどもだし言っても分からないよね、と流すのではなく、
してはいけない事を伝え、してはいけない理由を言い聞かせて欲しい、と。
そうしないと、もう少し大きくなった時に突然ダメと言われても「前まで良かったのに…なんで?」となってしまうのだそうだ。そもそも、1歳であろうが何歳であろうが、親の表情・口調・雰囲気から内容を理解し、常に学習しているものなのだ。
私の解釈だが、
「甘やかす」は、
本来そうすべきでない事を、分かっていながら親の勝手な都合で流してしまうこと
「甘えさせる」は、
こどもが愛情を感じ安心できるように、きちんと抱きしめ、向き合い、受け止め、無償の愛を注ぐこと
私個人としては、Startup成功の鍵は「優秀な人材を集め強固なチームを作り上げる事」だと信じており、上記の先生の言葉がチームマネジメントに通じると考え、ここに記している。
突然だが、あなたはチームメンバーを甘やかしてはいないだろうか?
あるいはメンバーに何も言われず甘やかされてはいないだろうか?
多くの出来上がった企業に比べると、創業間もないStartupはとても自由だ。
若い人材も多く、友人同士のような雰囲気で、時にはルールそのものが無いことさえある。
だがそれは「甘やかし」と紙一重ではないだろうか。
その先生はこんなことも言っていた。
「躾ないのはとても楽ですよね。まいいかって過ごせる方が、大人もこどもお互い楽なんです。でもそれはやがて、でも確実に、崩壊しますよ」と。
そう、本来そうすべきでないと分かっていながら、まいいかと流してしまうことは、とてもとても楽なのだ。だがそれは確実に崩壊へと続いている。ビジネスの現場でも全く同じだと感じた。
創業の志、守るべき理念、超えてはならない一線、提供すべき価値を心に刻み、お互いに甘やかすことなく高め合える、そんなチームこそ最強のチームと呼ぶに相応しい。
勘違いしないで欲しいのは、ただ厳しくすれば良い、という訳ではない。
子育てにおいても、最も重要なのは「甘やかさない」ことではなく「存分に甘えさせる」ことだそうだ。常にこどもに触れ、抱きしめ、無償の愛を注ぐ。その上で「甘やかさない」のだ。
仕事上のそれは、メンバーを見て、会話をし、話を聞き、意見に耳を傾ける。すなわちそれは「密にコミュニケーションを取る」ということに他ならない。
個人が何を考え、何のためにここにいるのか、密にコミュニケーションを取り、存分に甘えさせてあげる。その上で、甘やかす事なくチームの目指すべき方向性を語る。
是非、今一度チームの状況を振り返ってみて欲しい。
チームメンバーを甘えさせ(密にコミュニケーションを取り)、強い信頼関係のもとにお互いを甘やかすことなく、どこにも負けない最強のチームに近づいているだろうか。
私個人としては、そんな最強のチームから指名がかかる投資家になるべく、
自分を「甘やかすことなく」日々努力を重ねていきたい。